ヘッドスパ資格に国家資格はある?民間資格との違いを解説

「ヘッドスパの資格を取りたいけれど、美容師免許などの国家資格は必要なの?」「民間資格でもサロンを開業できる?」

癒やしの技術として人気のヘッドスパですが、これから学びたい方にとって、法的なルールや資格の種類は少し複雑で分かりにくい部分かもしれません。

結論から言うと、「ヘッドスパ資格」という名称の国家資格は存在しません。しかし、行う施術の内容によっては、特定の国家資格が必須となるケースがあります。

この記事では、ヘッドスパに関連する「国家資格」と「民間資格」の法的な違いや、それぞれの特徴、そして美容師免許がなくても取得・開業できる資格について、プロの視点から分かりやすく解説します。

自分に合った資格を見つけて、自信を持ってセラピストへの一歩を踏み出しましょう。

※資格の全体像や選び方については『ヘッドスパ資格の選び方|種類・費用・おすすめ通信講座』をご覧ください。

1. ヘッドスパ資格に「国家資格」は存在しない?

まず前提として、日本国内において「ヘッドスパ師」や「ヘッドスパ検定」といった名称の国家資格はありません

現在流通しているヘッドスパ関連の資格は、すべて民間団体や協会、スクールが認定している「民間資格」です。そのため、ヘッドスパの技術を学ぶだけであれば、誰でも自由に受講し、資格を取得することが可能です。

しかし、実際に「業務としてお客様に施術を行う」場合には、その行為が法律(医師法、あはき法、美容師法など)に抵触しないよう注意する必要があります。

2. 国家資格と民間資格の違い・法的ルール

ヘッドスパの施術に関連する国家資格は、主に「美容師」と「あん摩マッサージ指圧師」の2つです。これらと民間資格には明確な違いがあります。

区分 国家資格(美容師・あん摩マッサージ指圧師) 民間資格(ヘッドスパ・セラピスト等)
認定機関 国(厚生労働大臣) 民間団体、協会、スクール
法的効力 業務独占資格(免許がないと施術不可) 技術や知識の証明(法的な強制力はない)
学習期間 専門学校で2〜3年以上 数日〜数ヶ月(通信講座含む)
費用相場 200万円〜 3万円〜30万円程度

「マッサージ」という表現の注意点

【重要】法的な「マッサージ」の定義
法律上、人体に対して治療目的で「マッサージ」を行えるのは、医師と「あん摩マッサージ指圧師」の国家資格保持者のみです。
そのため、民間資格のセラピストは「マッサージ」という言葉を広告等で使用することはできません。「トリートメント」「リラクゼーション」「もみほぐし」といった表現が用いられます。

3. 国家資格が必要なケース・不要なケース

では、どのようなヘッドスパを行う場合に国家資格が必要になるのでしょうか。具体的なシーンで区別してみましょう。

美容師免許が必要なケース

水やお湯を使い、髪を濡らしてシャンプーやトリートメントを行う場合や、髪のカット・カラー・パーマを伴う施術は「美容行為」にあたるため、美容師免許が必須です。

  • 美容室で行うウェットヘッドスパ
  • シャンプー台を使用する施術

あん摩マッサージ指圧師免許が必要なケース

肩こりや頭痛の「治療」を目的としてマッサージを行う場合は、あん摩マッサージ指圧師の国家資格が必要です。保険適用となるような医療・治療行為は、民間資格では行えません。

国家資格が不要なケース(民間資格でOK)

水を使わず、あくまで「リラクゼーション(癒やし)」を目的として頭皮や筋肉をもみほぐすドライヘッドスパなどは、美容師免許やあん摩マッサージ指圧師免許がなくても施術が可能です。

  • リラクゼーションサロンでのドライヘッドスパ
  • 洗い流さないトリートメント剤等を使用したリフレッシュ施術

現在、多くのサロン開業や就職を目指す方が取得しているのは、この「リラクゼーション目的」の技術を証明する民間資格です。

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4. 民間資格を取得するメリットとは

「国家資格じゃないなら、資格は不要?」と思うかもしれませんが、そうではありません。プロとしてお客様の体に触れる以上、正しい知識と技術は必須です。民間資格を取得することには大きなメリットがあります。

  • 安全性の確保: 解剖学やツボの知識に基づいた、事故のない安全な施術ができるようになります。
  • 信頼の証: 認定証をお店に掲示することで、お客様に安心感を与えられます。
  • 集客・就職に有利: 「資格あり」と記載できるため、サロンの採用面接や、開業時の集客アピールになります。
  • 賠償責任保険の加入: 協会によっては、資格保持者向けのマッサージ賠償責任保険に加入できる制度があります。

5. 初心者におすすめのヘッドスパ民間資格

ヘッドスパの民間資格は多くの協会が発行していますが、これから資格取得を目指すなら、ご自身のライフスタイルや目的に合ったものを選ぶことが大切です。

有名な協会の例

アロマテラピーやエステティックの協会が認定するヘッドスパ資格などがあります。通学形式でじっくり学ぶものから、オンラインで完結するものまで様々です。

  • 日本ヘッドセラピスト認定協会: ヘッドセラピスト検定など
  • 日本エステティック協会: エステ資格の一部として学ぶ場合も

短期間・低価格でサロン開業を目指すなら「IBCA」

もしあなたが、「忙しい合間を縫って自宅で学びたい」「費用を抑えてサロンを開業したい」と考えているなら、IBCA(国際ボディトリートメント技術認定協会)の認定資格がおすすめです。

IBCAの通信講座は、解剖生理学に基づいた本格的な技術を、初心者でも分かりやすい動画教材で学べる点が特徴です。サロン現場で即戦力となる技術に特化しており、合格後は認定証が発行されるため、自宅サロンの開業準備としても最適です。

まとめ:目的に合わせた資格選びでサロン開業へ

ヘッドスパには国家資格はありませんが、提供するサービス内容によって美容師法やあはき法といった法律が関わってきます。

  • 美容師免許: シャンプー台を使うウェットスパを行いたい場合
  • あん摩マッサージ指圧師: 治療目的の施術を行いたい場合
  • 民間資格: リラクゼーション目的のドライヘッドスパを行いたい場合

「癒やしを提供したい」「自宅の一室でサロンを始めたい」という方であれば、国家資格を取得し直す必要はなく、信頼できる民間資格を取得して技術を磨くのが一番の近道です。

IBCAの通信講座なら、自分のペースで学習を進められ、プロとして通用する技術と知識をしっかりと身につけることができます。まずはどんなことが学べるのか、詳細をチェックしてみてください。

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記事執筆者・監修者プロフィール

藤井 由香 (ふじい ゆか)

日本アロママイスタースクール 講師 / CIDESCO国際ライセンス保持者

ビューティー関連専門学校を卒業後、大手エステティック会社で7年間勤務。
その後、当社直営サロン「Bodysh」で2年間施術経験を積み、平成30年より当スクール講師として活動しています。
現場経験と教育の両方に精通し、これまで多くのセラピストを育成してきました。

専門分野

  • ヘッドスパ・ドライヘッドスパ技術指導
  • ボディ・フェイシャルトリートメント技術指導
  • リンパ・オイルトリートメント技術指導
  • エステティック技術指導
  • 国際基準に基づく施術指導

保有資格

  • IBCA認定 講師資格
  • IBCA認定 国際ボディセラピスト プロフェッショナル資格
  • 日本エステティック協会 認定上級エステティシャン資格
  • 日本エステティック協会 認定トータルエステティックアドバイザー資格
  • CIDESCO-NIPPON 国際ライセンス(CIDESCOエステティシャン資格)